先延ばし達人の頭の中は。

長い長い夏休みが終わる直前に、我が家に毎年響き渡る子供たちのフレーズ。

「やばい!宿題、全然間に合わない!!」

「自由課題どうしよう。何も思い浮かばない!」

「読書感想文、何を読もう。何て書こう!」

おもしろいくらいに毎年同じことを言って騒いでいます。

そして、「あれだけ時間があったのに何をやっていたの?」を自分が子供だった時に

いつも母親から言われたセリフを私が言います。

少し前になりますが、NHK「スーパープレゼンテーション」で放送していた

「”先延ばし達人”の頭の中」はまさにその状況にぴったりな内容。

話し手は「Wait But Why」というブログが世界中で大人気のアメリカ人のブロガー、

ティムアーバンさん。

本来は書き手なのですが、話し方はテンポがよくて、あるあるの例え話や、ゆるく描かれた

イラストなどを上手く取り入れて、

面白おかしい話の展開に、私は引き込まれるように観てしまいました。

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先延ばしする人の頭の中は…

まずは、物事を「後回しにしない人」と「後回しする人」の頭の中をイラストで説明します。

その2つの脳には

それぞれ「理性的な意思決定者」がいて、それは自分自身を監視している働きをします。

後回しにしない人は頭の中にはその「理性的な意思決定者」しかいないので、

自分の認知や行動はきちんと舵を取りながらコントロールできるので、今やらないといけない

ことをすぐに取りかかることができます。

ところが、後回しする人の頭の中にはその「理性的な意思決定者」の傍らに、

目先の楽しみを優先する「サル」がいるのです。

でも、その「サル」は今この瞬間の「簡単で楽しいこと」しか考えていません。

なので、「理性的な意思決定者」がやらないとだめだぞと語りかけているのに、

「サル」は言うことを聞かないので、嫌なことや面倒くさいことは後回ししてしまうことに

なってしまいます。

先延ばしする人の脳の働き

ティムアーバンさんのプレゼンの内容とは別の話になりますが、

人の脳の中には、「前頭前皮質」という高機能なはたらきをする部分があって、

これが意思決定者にあたります。

そして、「大脳辺縁系」という原始的な部分があって、これが「サル」にあたり、

常にその部分が勝ってしまうのですが、それは「扁桃体」という部分が大きく関わって

います。

「扁桃体」は、恐れや不安、危険を反応してしまうと、

どこから手をつけたらいいのかわからない。失敗したら、どうしよう。面倒くさいから

嫌だ。などと、無意識にそれから逃げたり避けたりしろといった信号を発信してしまい、

すると意思決定者である「前頭前皮質」が次第に機能しなくなってしまいます。

つまり、「扁桃体」が不快だと反応してしまうと、そこから逃げろと信号を送って、

その信号を受けた「大脳辺縁系」である「サル」がここぞとばかりに嫌なことや面倒くさい

ことから逃げようとするのです。

先延ばしして、遊びに行った遊園地。

再びティムアーバンさんのお話に戻ります。

でも、そうやって嫌なことや面倒くさいことから逃げて、楽しむために遊園地に行っても、

心の底では罪悪感や不安を持ちながら遊ぶことになるので、そこは「闇の遊園地」になって

しまいます。

学生時代に学校をサボって遊びにいっても、心から楽しめないという気持ちが何となくこれで

納得できるのもそのためかもしれません。

ですが、そんな先延ばしする人の脳の中にも、そんなお気楽な「サル」が唯一恐れる存在でも

ある「パニックモンスター」という守護天使がいて、普段はずっと眠っているのですが、

やらなければないないことの締め切り間際になってくると、恐ろしい結末が予測して、

むくっと起きて大暴れしだします。

するとお気楽な「サル」はさっさと逃げ出して、結局頭の中にはその「パニックモンスター」

と「意思決定者」だけになって、やっと作業に取りかかって、どうにか間に合う。

夏休みの最終日間近になって、やっと重い腰を上げてやっとたまった宿題に取り掛かる。

そして、夏休みが明けて、宿題の提出日に間に合ってギリギリセーフという経験はそういった

ことだったのかって思うと、何となく納得です。

締め切りのないものを先延ばしにするいうこと。

ところが、家族に会う、運動をする、健康に注意する、など長い人生において重要なこと

ほどいつまでにと言った締め切りがありません。

なので、「パニックモンスター」はいつまでも起きてこない、もしくは存在しないかも

しれないので、こういった重要なことほど先延ばしになってしまいます。

ティムアーバンさんは自身の読者の方から、

「自分は自分の人生の見物人になってしまって、夢を達成することができないと言う以前に、

夢に向かってのスタートを切ることもできていない」

という内容のメールが多く寄せられるそうです。

そして、ティムアーバンさんは言います。

「先延ばししていない人はいない」と。

そして、「ライフカレンダー」と名付けた90年間の生涯をマス目に表したものを見せます。

これは生きている時間、一週間を一マスとして一年間で53マスを1段にして、

それを90段書いて、今まで生きてきた分を塗りつぶしていって人生の締め切りを

可視化するツールになります。

一マスづつ塗りつぶしていくうちに、自分が生きている時間をもうだいぶ使ってしまっている

ことがわかるというのです。

そして、もうそんなに残っていないことを気づかせてくれる「ライフカレンダー」をじっくり

と見るべきだ、と強く語っていました。

どんな人にもいる「サル」からすぐに離れて、自分が何を先延ばしにしているのかを

しっかりと考えなければならないということで締めくくりました。

締め切りが近づいた子供の夏休みの宿題に合わせて観ていたはずが、私自身が猛省しないとい

けなくなったティムアーバンさんの「スーパープレゼンテーション」。

また、別の切り口から人生を見つめなおすことができて、いいきっかけになりました。

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