「食堂かたつむり」を読み返すとき。

先日のブログで書いた『「人の幸せはお金で買えない」本当の意味。』の内容。

今あるものに価値観を見出すことやそれに対して感謝の気持ちさえあれば、

自ずと幸福度は高くなる仕組みは、この歳になってやっとわかってきました。

なんて偉そうに書いてみたものの、トラブルがあったり、不安や心配なことがあったり

したら、マイナス感情が断トツに勝ってしまい、無駄な時間を過ごしています。

なので、幸福度の高い50代を迎えるための備忘録として、日々の暮らしで気付いたことや

感じたことをこのブログに書きためています。

そして、心が渇いてるなって思った時に読むと、じわじわやさしい気持ちになれる本が

小川糸さんの「食堂かたつむり」です。

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「食堂かたつむり」のお話とは。

都会で大きな裏切りに遭って、何もかも失ってしまった主人公の倫子が

大嫌いだった母親が住む田舎に戻り、そこで食堂を開くというお話。

心身とも喪失感いっぱいの状態から、人の温かさに触れながら、大好きな

料理を提供するためのお店を一から作っていきます。

開店してから倫子は一つ一つの食材を敬いながら、真剣に向き合って、

来店したお客様にある背景や状態、心情に合わせた料理を提供して

いきます。

その倫子が料理をする様子がきちんと描写されていて、食べ物で人間の体が

できているそんな当たり前のことを改めて実感できたのがこの本です。

物語の中には個人的に「えっ!これって・・・」と思うような残酷で品性が

欠けるような内容や描写がありましたが、それもまた小川糸さんの醸し出す

世界観なんだろうと思って読み進めました。

倫子のようにお料理は作れませんが…

私はというと、平日は仕事を終えてから、帰りに買い物をして、それから

夕飯の用意をするので、毎回パッパッとできる献立ばかりで、

特に夏の暑い日などは特に料理をするのが億劫になるので、

どちらかというと倫子のような心のこもった料理は作っていません。

どうしても、すぐに簡単にできる丼ものやパスタなどの麺類が多くなって

くるのですが、最近特に評判が良くてよく作っているのが、

山口県発祥の瓦そば風の焼きそば。

地元では茶そばで作るのですが、手に入りにくいので、普通の和そばを

使います。

ホットプレートに湯がいた和そばを置いて少し表面がパリッとなるまで

炒めたら、和そばを山高くなるように集めて、その上に別のフライパンで

焼いた錦糸卵と甘辛く焼いた牛肉をのせます。

冷蔵庫にレモンがあればスライスしたものと、最後にもみのりと刻んだ

青ねぎをのせて出来上がりです。

もみじおろしを薬味にざるそばのように麺つゆにつけながら食べるのです

が、お肉や卵と一緒に食べるので、ボリュームがあって夕飯にもぴったり

です。

ただ野菜が少ないので別に、ほうれん草のおひたしやもやしのナムル、

生野菜のサラダなどを付合せにすると、栄養バランスもバッチリです。

ホットプレートで焼きながら食べるので、最後の方は麺がさらにパリパリに

なり、それを麺つゆにつけると最高においしくなります。

今まではホットプレートの料理といえば、焼きそばかお好み焼きばかり

で少々飽きられていましたが、この瓦そば風焼きそばは家族全員が

おいしそうに食べてくれて、レパートリーがひとつ増えて嬉しいです。

「食べる」=「生きる」=「幸せ」が再認識できます。

「食堂かたつむり」では、倫子がひとつひとつ心を込めて作った料理を

食べると、その人たちが持つ深い悩みが取り除かれていって、次第に幸せに

なっていくという内容。

毎日疲れながら作る夕食では、なかなか倫子ほどのことはできませんが、

安くてかつ簡単シンプルな料理でも、頭の中では食べてくれる人のことだけ

を考えて作って、「おいしい」って言ってパクパク食べてくれて、

それを見た私も幸福度は上がります。

そういう意味で、食堂かたつむりは「目の前にある食材の価値を見出して、

それを十分に引き出せるように調理して、人を幸せにさせていくこと。」が

繊細に表現されていて、生きていく根本である「食べること」を重要視

して、それ自体が「幸せ」であることを再認識させてくれるような

おもしろい内容の小説でした。

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